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三田の偉人と言えば日本で初めてビールの醸造に成功した川本幸民のことが

有名ですが彼はもっと大切な偉業を成し遂げていることをご存じでしょうか。

川本幸民は江戸末期に三田藩足軽町（現三田町）の医者の家系に生まれましたが

三田の藩校造士館では成績優秀で神童ぶりを発揮したと言われています。

そのお陰で１０代藩主九鬼隆国に見込まれ藩の資金援助で江戸で勉強をすることが出来ました。

（江戸では後の大阪の適塾を開いた緒方洪庵と友人になっています）

明治になり三田に戻った川本幸民は息子の清一と一緒に今の屋敷町にあった

金心寺の薬師堂を使って「英蘭塾」を開きここで英語、オランダ語、化学を教えましたが

身分を問わず受け入れましたので遠くから多くの生徒が集まってそうです。

英蘭塾は清一が東京の新政府勤務となったために残念ながら短期間で閉鎖となりましたが

ここで学んだ多くの偉人たち（九鬼隆一・元良勇次郎・九鬼隆範など）がその後の三田を

支えてきたことを思うと三田で教育基盤を整備したことが彼の一番の偉業と言えるのではないでしょうか。

つまり地域の発展のためには教育が重要であることを示したと言えるでしょう。