屋敷町の旧九鬼家住宅資料館の前にあった有馬郡役所の建物を活用して
大正3年に九鬼隆一が私立の三田博物館を創設しました。
日本初の私立の博物館として画期的なものと言えます。
三田藩士であった九鬼隆一が東京に進出して福沢諭吉の世話になり
慶応大学を卒業したのち文部省次官や帝国博物館長をした経歴のなかで
大切な日本の文化財の海外流失を防止する活動の成果とも言えるではないかと思います。
昭和6年に九鬼隆一が死去したあと残念ながら昭和16年に運営が行き詰まって閉館となりました。
貴重な展示物は京都の古物商に競売され販売されたとのこと。
今はその文化財はどこに行ったのでしょうか。本当に残念なことですね。
三田博物館は明治初期に建てられたもので文化財としても価値のある建物であり
市民による保存活動がありましたが残念ながら昭和47年に取り壊されてしまいました。
写真は今は無き三田博物館の全景です。
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